からだの成り立ちと食べ物 臨床栄養学の基礎
- タイトル読み
- カラダノナリタチトタベモノ リンショウエイヨウガクノキソ
- 著者ほか
- 山元寅男/近江雅代・著
- 著者ほか読み
- ヤマモトトラオ/オウミマサヨ
- 発行
- 2008/02/20
- サイズ
- A5判
- ページ数
- 126
- ISBN
- 978-4-06-139824-5
- 定価
- 2,200円(税込)
- 在庫
- 在庫無し
内容紹介
NSTで求められる人間栄養学......それは食育の基本です!
消化吸収される「幸せな食べ物」になるために用意されたのは緻密で繊細、華麗なる舞台 消化器系で展開される運命の27章
まえがき
近年,ヒトの食生活と病気との関連が注目され,高血圧,動脈硬化,糖尿病といった,いわゆる「生活習慣病」が取りあげられ,一般の人々の関心も食習慣に集まってきました.
今までの栄養学は,食品を中心にした栄養学でした.これからは,ヒトの体を中心にした栄養学が求められております.栄養とヒトの体とのかかわりが重要になってきました.ヒトはなぜ食べなければならないのか,生活習慣病などに罹らないための食生活とはどのようなものなのか,食べたものは体の中でどのような運命を辿るのか,食べたものが体の中でどのように役立っていくのか,といった興味深い問題を十分に理解して,ヒトの栄養学の基礎を学び取り,食生活と病気との関連を考えていくことが大事です.
特に,平成12 年度に栄養士法が改正され,管理栄養士の職務がチーム医療の一員として,医師の指導の下に傷病者の栄養指導に当たることと明記されました.臨床栄養学を臨床の現場に活かすためにも,人体の構造と機能,さらには,疾病の成り立ちについて,十分な知識が管理栄養士,特に,病院栄養士には求められています.チーム医療の現場で,医師,看護師などとの意見交換や意思疎通のためにも,これらの知識が必要なことはいうまでもありません.
本書は,臨床栄養に従事する管理栄養士のための必須基礎知識はもちろんのこと,人間栄養学の領域で活躍される栄養士の皆さんのための基礎知識を得られるように工夫しております.(「まえがき」より抜粋)
目次
【食べ物がからだをコントロールしている】
1.なぜ食べなければならないか
2.ヒトの体の構成単位:細胞
3.ヒトの体の基本構造としての細胞
4.ヒトの細胞は皆同じではない
5.栄養とは何か
【食べ物の行方】
6.食物と消化
7.食物の行方
8.胃と食物
9.小腸の成り立ちと役割
10.小腸での消化と吸収
11.小腸吸収細胞の構造特性と吸収
12.肝臓の構造と働き
13.小腸における消化と吸収:管腔内消化と終末消化と吸収
14.ビタミンとその吸収
15.水の吸収
16.ミネラルの吸収
【食物と疾病とのかかわりを解く】
17.食塩を摂りすぎると高血圧になる
18.グルコースと1型および2型糖尿病
19.摂取された脂肪は体内でどうなるのか:高脂血症(脂質異常症)とは?
20.糖質、脂肪、タンパク質の相互変換について
21.脂肪と肥満
22.消化管内で消化されない食物繊維
23.乳児期と離乳期以後では消化吸収の仕組みが違う
24.食物摂取と食物アレルギー
25.食欲の巧妙な調節機構
26.料理と消化吸収は深い関係にある
27.大腸は、水と若干のミネラルとビタミンを吸収し、未消化物を便として排泄する
索引