日本には科学研究者の事件に関する客観的なデータがなく、改善のための政策・施策は根拠に基づいたものではなかった。データがなければ、「科学研究者の事件」を改善したり、改善されたかどうかを評価することはできない。著者は10年余りかけ、読売新聞の記事データベースから、明治・大正・昭和・平成時代の136年間の「科学研究者の事件データベース」を作り、それに基づいて科学研究者の事件・倫理の実態を分析した。「研究者倫理」や「研究者のキャリアパス」に興味がある大学院生はもちろん、大学院生を指導する立場の大学教員、企業技術者、大学・研究機関の管理者、メディア、行政官庁の方などに最適の1冊。
第1部 研究者の事件:姿勢
第1章 なぜ「研究者の事件と倫理」を研究するのか?
第2章 外国の「研究者の事件」
第2部 研究者の事件データベース
第3章 「研究者の事件データベース」の構築前
第4章 「研究者の事件データベース」の構築
第3部 研究者の事件:各論
第5章 盗用
第6章 ねつ造・改ざん
第7章 研究費不正
第8章 セクハラ・アカハラ
第9章 産学連携・贈収賄,学位,兼業,名義貸し,試験
第10章 自殺,スパイ,毒物・細菌混入
第4部 研究者の事件の本質
第11章 研究者はなぜ事件を起こすのか?
第12章 誰がどうすべきか?
第13章 法令・罰則