統計力学による生きている系へのアプローチ。現象論中心の第1巻とは対象的に、分子論的立場から緩和過程と反応理論を融合させた最新の教科書。ブラウン運動、リウビル方程式、凝縮系の化学反応を丁寧に解説。
1 ブラウン運動と拡散
1.拡散現象
2.ブラウン運動
3.一般化されたブラウン運動
4.流体緩和
5.一般の揺動力の扱い方
6.非線形系に対する雑音の効果
7.動的効果
8.固相拡散の現象論
2 微視的輸送理論
1.非平衡統計力学の基礎
2.グリーン・久保の公式
3.分布関数
4.局所平衡アンサンブルからのずれ[ズバレフの方法]
5.線形応答理論
3 化学反応の運動論
1.生成消滅過程
2.多変数の場合
3.スモルコフスキー方程式
4.電子・イオン再結合反応
5.化学反応と質量作用の法則
4 スピン緩和の統計力学
1.磁気共鳴と磁気モーメントのゆらぎ
2.一次元交代磁場中の量子的運動とスピン緩和
3.等方的な磁場の乱れの場合