明解量子重力理論入門
- タイトル読み
- メイカイリョウシジュウリョクリロンニュウモン
- 著者ほか
- 吉田伸夫・著
- 著者ほか読み
- ヨシダノブオ
- 発行
- 2011/08/10
- サイズ
- A5
- ページ数
- 216
- ISBN
- 978-4-06-153275-5
- 定価
- 3,300円(税込)
- 在庫
- 在庫あり
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内容紹介
難解とされる「量子重力理論」の,今までになく明解な入門書.
なぜ重力の量子化が困難なのか? 量子重力理論は,何を解決しようとしているのか? ループ量子重力理論とは,超ひも理論とは,どのような理論なのか?
学部学生程度の基礎的な物理学から出発し,量子重力理論という最先端へ読者をいざなう.専門書を読む前の,はじめの一歩に最適な入門書.
目次
〔第I部 量子重力理論までの道程〕
第1章 量子論の基本原理
古典物理学と最小作用の原理/不確定性関係と量子論の原理/経路積分の手法/波動関数とシュレディンガー方程式/振動するシステムのエネルギー量子/特殊相対論と場のアイデア
第2章 場の量子化とくりこみ
マクスウェル電磁気学の基礎方程式/電磁場の量子ゆらぎ/電子の場/摂動論による相互作用の評価/量子電磁気学とファインマン則/くりこみの処方箋
第3章 時空のゆがみとしての重力
特殊相対論とミンコフスキ時空/等価原理から時空の幾何学へ/ガウスの曲面論/リーマン幾何学における形式不変性/曲率テンソルと共変微分/重力場の方程式/重力波と重力子
第4章 重力の量子化
量子場の共変性/重力場と量子ゆらぎ/有効場のくりこみ変換/重力のくりこみ不能性/量子重力理論の候補/量子重力理論はどこまで信頼できるか?
〔第II部 量子重力理論の具体例〕
第5章 時空構造の極限を求めて――ループ量子重力理論
格子上の場の理論/格子ゲージ理論/格子上のループ/アシュテカ変数の導入/ループ変数による量子化/ループ状態の制限/幾何学的状態の離散化/スピンネットワーク/共変性は絶対か?
第6章 素粒子論的アプローチ――超ひも理論
超ひも理論以外のアプローチ/なぜひもを考えるのか/ひも理論から超ひも理論へ/ひもの作用関数/整合性の条件/超ひも理論と重力/超ひも理論はどこに向かうのか?
第7章 半古典的取り扱い――ホーキング放射
ブラックホールとは何か/リンドラー座標と事象の地平面/ブラックホールの熱力学/リンドラー座標系におけるウンルー効果/ホーキング放射とブラックホールのエントロピー/量子重力理論による扱い
第8章 宇宙論への応用
初期特異点/次元数の問題