絵でわかるカンブリア爆発

更科 功・著
シリーズ:
絵でわかるシリーズ

絵でわかるカンブリア爆発

発行
2016/07/22
サイズ
A5
ページ数
191
ISBN
978-4-06-154779-7
定価
2,420円(税込)
在庫
書籍在庫無し

電子書籍

※価格は紙の本と異なります。また、書店によって価格が異なる場合もあります。※配信開始日は各書店により異なります。書店によっては取り扱いのない作品もございます。あらかじめご了承ください。
電子書籍版を見る

内容紹介

地球と生命の歴史における最大の謎、その真相に迫る!
カンブリア爆発は、太古の海に訪れた「戦国時代」の幕開けだった。
その時代を懸命に生きた"武将"たちの実像と壮絶なドラマを見よ!

【カンブリア爆発とは】
およそ5億3000万年前から5億2000万年前(地質時代でいえばカンブリア紀初期にあたる)に、地球上の動物たちが急激に多様化したことが知られています。地史的には「一瞬」といえるほど短い時間で、今日の地球上に見られる主要な動物グループのほとんどが登場したのです。
この現象を「カンブリア爆発」といいます。カンブリア爆発は、進化学の祖、チャールズ・ダーウィンをも悩ませました。「カンブリア爆発の原因はなんだったのか」「なぜこの時期に起きたのか」といった謎は、多くの古生物学者・地球科学者を魅了し、今でも盛んに研究がおこなわれています。また、この時代に誕生した不思議な動物たちの姿は、古生物ファンの心をとらえて離しません。

【推しメンを探せ!】
本書は、「怪物」とも称されるカンブリア紀の動物たちを、カラーイラストとともに紹介します。アノマロカリス、ハルキゲニアといった有名どころはもちろん、ちょっとマニアックな動物も多数掲載! たとえば、オパビニア。特徴は5つの眼とゾウの鼻のような器官(ノズル)です。5つの眼がどんなふうについているのか、ノズルはなんのためのものか、ぜひ本書で確かめてください。カンブリア紀の動物のなかには眼に特徴のあるものも多く、異様な"ひとつ目"のカンブロパキコーペは必見です。
奇妙で愛らしい姿をした動物たちのなかから、お気に入りが見つかるかもしれません。あなたの推しメン、いや、推しモン(イチ推しモンスター)を探してみてください。

【そのとき、何が起きたのか?】
カンブリア紀の動物たちの姿もさることながら、カンブリア爆発という現象が起きたこと自体が不思議です。ほかの時代の地層からは、動物の形態がこれほど急激に多様化した証拠は見つかりません。カンブリア紀には、間違いなく特別な"何か"が起きていたはずです。本書のテーマは、その"何か"を探ることです。カンブリア爆発にかんする過去の研究成果をとりあげ、さまざまな仮説を紹介します。

さあ、地球生命史上の最大の謎に挑みましょう!

目次

第1章 カンブリア爆発とは何か
 1.1 カンブリア爆発の定義
 1.2 カンブリア爆発は本当にあったのか

第2章 カンブリア爆発以前の爆発的進化
 2.1 多細胞生物の革命
 2.2 エディアカラ生物群の爆発的多様化
 2.3 エディアカラ生物群
    チャルニア/チャルニオディスクス/ブラドガティア/ディキンソニア/トリブラキディウム/キンベレラ/パルバンコリナ/スプリッギナ/コロナコリナ/キクロメデューサ
 2.4 エディアカラ生物群以外のエディアカラ紀の生物
    クラウディナ/ナマカラトゥス

第3章 カンブリア紀以前の地球
 3.1 暗い太陽のパラドックス
 3.2 スノーボールアース
 3.3 エディアカラ生物群の出現

第4章 カンブリア爆発の前夜
 4.1 カンブリア紀の始まり
 4.2 カンブリア爆発の前夜

第5章 ついにカンブリア爆発が始まる!
 5.1 カンブリア爆発の前半
 5.2 カンブリア爆発の後半

第6章 カンブリア紀の動物たち
    マレッラ・スプレンデンス/アノマロカリス/オパビニア/カンブロパキコーペ/アイシェアイア/ハルキゲニア/ピカイア/ミロクンミンギア/ハイコウイクチス/メタスプリッギナ/オットイア/ハプロフレンティス/バージェソキータ/カナディア/ヴォーキシア/チョイア/ピラニア/タウマプティロン/ウィワクシア/ハルキエリア/エルドニア/テノラブドトゥス/三葉虫

第7章 遺伝子から見たカンブリア爆発
 7.1 動物の系統はいつ多様化したのか
 7.2 カンブリア爆発は遺伝子の爆発的進化か

第8章 進化の中のカンブリア爆発
 8.1 何がカンブリア爆発の引き金を引いたのか
 8.2 もう一回進化をやり直してもカンブリア爆発は起きるのか