絶対わかる有機金属化学

著者・編者
発行
サイズ
A5判
ページ数
190
ISBN
978-4-06-155067-4
シリーズ
絶対わかる化学シリーズ
価格
3,080 (税込)
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絶対わかる有機金属化学

内容紹介

ノーベル賞を受けたクロスカップリングも有機金属の反応.話題に富む有機金属を,結合から反応,触媒機構まで,簡潔に,まんべんなく,しっかり解説.有機金属化学の世界地図を示す.

"本書は,このような有機金属化学の基礎から最近の成果までを幅広く,理解しやすく紹介しようというものである.本書の構成は 4 部 12 章からなる.
 第1部は「結合と構造」である.第 1 章で有機金属化合物を作る「原子構造」を解説した後,第 2 章で「金属原子の種類と構造」を解説し,さらに第 3 章で「金属原子の結合」について解説するものであり,有機金属化学の基礎を固めるものである.
 第2部は「典型金属化合物」であり,金属元素のうち,典型金属元素の物性と反応性を明らかにするものである.第 4 章「金属原子の性質と反応性」で金属一般の物性を明らかにした後,第 5 章で「典型金属化合物の代表的反応」を学んで有機金属化合物の反応のアウトラインをつかむ.その後,第 6 章「典型金属化合物とその反応」で,典型金属化合物を用いた有機金属化合物の各論を見ることにする.
 第3部は「遷移金属化合物」であり,遷移金属の物性と反応性を見ることにする.遷移金属の特徴は d 軌道を持っていることであり,それが有機金属化合物の物性,反応性に影響を及ぼすが,d 軌道の影響が最も顕著に出るのは錯体の物性と反応性である.そこで,第 7 章「遷移金属錯体の構造と結合」,第 8 章「遷移金属錯体の反応」でこれらのことを学ぶことにする.次いで第 9 章「有機遷移金属化合物の結合」で遷移金属と有機物の結合を解析し,第 10 章「有機遷移金属化合物の反応」でその反応性を明らかにする.
 第4部は「触媒反応」である.高分子合成のチーグラー・ナッタ触媒,あるいはメタロセンを用いたカミンスキー触媒まで,遷移金属の触媒効果は目を見張るものがある.グリーンケミストリーの目標にも触媒反応の開発と応用があげられていることからもうかがわれるとおり,触媒反応は今後ますます盛んになるであろう.そこで第 11 章「触媒反応の機構」で触媒反応の反応機構,反応速度論を学び,第 12 章「触媒反応の実際」でいろいろな触媒反応を見ることにする.(本書序文より)"