健康と環境の科学

著者・編者
発行
サイズ
B5
ページ数
176
ISBN
978-4-06-155234-0
価格
3,080 (税込)
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教科書該当書籍教科書としてご利用いただけることを想定した書籍です。
健康と環境の科学

内容紹介

環境についてヒトの健康の視点でまとめたテキスト。
生態系としての環境、環境史、地球環境問題から時間的空間的把握を目指し,身近な生活環境や典型公害などから健康とのかかわりを学ぶ.大学の教養課程や公衆衛生に最適.

環境と健康は密接な繋がりがある.公害は水俣病やイタイイタイ病などの深刻な健康被害をもたらした.大気汚染や水質汚濁などは現在も身近な環境問題であり,私たちの健康のあり方に直結している.地球規模の環境問題は間接的ではあるが人の健康問題に関連している.
本書では,環境と健康の関係を理解し,環境の変化が健康に与える影響について科学的な認識を深めることができるように執筆した.構成は,「人と環境」編で,まず,環境や生態系における人とその生活のあり方を述べ,次に,環境史と地球環境問題を記すことによって過去と現在の環境問題を概観し,その上で環境保全のための対策を示した.「環境と健康」編では,生活に身近な環境の衛生に触れ,典型7 公害に対する基礎的事項と健康とのかかわり,規制基準,現状と対策などを述べるとともに,廃棄物や放射能に関する事項を含めた.さらには,化学物質による新しい環境問題の現状も取り上げた.最後に,化学物質と人の健康の因果関係の調査について具体例を示して解説した.
本書の特徴として,客観的内容になりがちな環境科学の類書に比べて,環境と生活あるいは健康との繋がりを具体的に把握できるような記述となるよう配慮した.また,コラムを用いて,最先端の話題,興味あるトピックを平易に解説した.本書は,大学などの健康や環境について学ぶ教養課程および管理栄養士・栄養士や臨床検査技師,看護師,薬剤師といった専門職養成課程のテキストとしての使用を想定している.専門職養成課程の学生において,環境と健康に関する事項はおもに公衆衛生学の一分野として学ぶ.しかし,将来,それぞれの専門職で働く際に,人の健康と環境はどのようなかかわりがあるか説明できるようになるためにも,それを取り巻く多くの事柄を学び,広い視野をもって相互のかかわりを考えられるようになることが大切である.(まえがきより)

【執筆者一覧】有薗幸司/石橋弘志/石橋康弘/伊藤貴美子/岡本誉士典/甲斐穂高/川添禎浩/古賀信幸/柴田祥江/杉原数美/高尾雄二/瀧口益史/春山洋一/松原斎樹/松本晋也/山元涼子/吉田香