基礎化学

辻英明/中村宜督・編
シリーズ:
栄養科学シリーズNEXTシリーズ

基礎化学

発行
2010/03/10
サイズ
B5判
ページ数
143
ISBN
978-4-06-155350-7
定価
2,420円(税込)
在庫
在庫なし

内容紹介

【高校の化学と専門科目とをつなぐ!】

私たちは物質に囲まれて生活を営んでいる.化学を学ぶことなくして,これらの物質をよく理解し,活用することはできない.管理栄養士および栄養士を養成する大学・短期大学,または生活科学系大学・短期大学などの学生は,食品,栄養ならびに健康に関する分野を学習するうえで,食べ物や生体を構成している物質の構造,性質ならびに化学的変化を十分に理解していることが求められる.
近年,これらの大学などには,高等学校で化学を十分学習した学生ばかりでなく,高等学校でまったく学習してこなかった学生なども入学している.このような多様な学習レベルの学生に対応するために,本書は,わかりやすく,平易に記述し,特に,食品・栄養に関連する物質および事柄を取り上げて興味がもてるようにしており,そのうえで,化学全体が把握して勉強できるように構成している.
第1章では,物質を構成している元素の性質を学び,そのうえで,物質の化学的な成り立ちを原子や分子のレベルから理解する.第2章では,物質の存在状態である,固体,液体および気体の三状態を理解する.第3章では,物質の変化を原子配列の組み換えである化学反応の視点から理解する.その一方で,第4章では,物質の変化をエネルギーの視点から学習し,エネルギーの定義や各種エネルギーについて理解を深める.第5章および第6章では,多くの物質を無機化合物及び有機化合物に分類して,各化合物の性質および機能について学び,私たちの身の回りの物質の全体像を理解する.(まえがきより)

【シリーズ総編集】中坊幸弘/山本茂
【基礎科目担当委員】木戸康博/高橋吉孝/辻英明 
【執筆者一覧】辻英明/中島伸佳/中村宜督/室田佳恵子

目次

1.物質の構造
 1.1 食品やヒトの体を構成している物質
 1.2 物質の基本粒子:原子,分子およびイオン
 1.3 原子の構造と周期表における特徴
 1.4 放射能と放射性元素
 1.5 物質の基本粒子の結合
2.物質の三態
 2.1 物質の三態:固体,液体,気体
 2.2 物質が液体に溶けるしくみ
 2.3 コロイド溶液
 2.4 モル濃度と規定濃度
 2.5 気体の体積と圧力
3.物質の変化:化学反応
 3.1 化学反応
 3.2 酸と塩基
 3.3 酸化と還元
4.物質の変化:エネルギー
 4.1 エネルギーとは
 4.2 エネルギーの種類(ヘスの法則)
 4.3 食物のエネルギー
5.無機化合物
 5.1 無機化合物の化学構造
 5.2 身の回りに存在する無機化合物の特徴
 5.3 無機化合物として生体を構成している無機質
 5.4 生体内での無機質の働き
6.食品中の有機化合物
 6.1 有機化合物の種類
 6.2 生活にかかわる有機化合物
 6.3 生体,食品における有機化合物
索引