臨床栄養管理学実習

著者・編者
発行
サイズ
A4判
ページ数
150
ISBN
978-4-06-155352-1
シリーズ
栄養科学シリーズNEXTシリーズ
価格
2,860 (税込)
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臨床栄養管理学実習

内容紹介

【中央で押し広げ,くるっとまわす.片手で持てて机の上で邪魔にならない画期的な仕様!】

 栄養士法改正によって管理栄養士・栄養士養成の新カリキュラムが実施され,臨床分野は以前よりも重視されるようになった.そのため,以前の疾病に対する食事療法を理解することから,栄養ケア・マネジメントを中心とした総合的な傷病者の栄養管理として大きく捉えられることが必要になった.臨床栄養学の講義では栄養アセスメント,栄養ケアプランの作成に必要な知識を学習する.これを受けて臨床栄養学実習では講義の内容を身を持って体験するだけでなく,栄養管理の考え方やテクニックを習得するような,より実践的な内容が望まれる.
病院などの臨床栄養管理は,患者のアセスメントに始まり,栄養管理計画作成,献立作成,調理,配膳,さらに栄養食事指導まで多岐にわたる.給食管理などフードサービス業務が委託されるだけでなく,栄養管理業務も管理栄養士の中でそれぞれの担当が決められている場合など,一連を通じてすべて携わることはない.しかし,さまざまな症例の栄養管理計画を作成するためにはこれらの栄養ケア・マネジメントの流れを理解し,実践できることが必須である.つまり,一人の管理栄養士が目の前の患者に適切な食事を作り,その食事の効果を評価できなければならない.このような栄養ケア・マネジメントの一連の流れを十分に理解できるように,総論ではその流れのどの部分を実習しているのか,各論では栄養アセスメントから献立作成までの流れを重視して,それぞれレポートを作成していただきたい.
一方,傷病者に対する栄養ケアプランを作成するためには,病態を理解して適切な栄養管理を見つけ出すために「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」が理解されていなければならない.また,その栄養投与を行うためには「食品(加工)学」や「調理学」の知識だけでなく「給食管理」の知識も必要になってくる.さらに特別なステージにあれば「応用栄養学」の知識も必要になってくる.このように,栄養ケアプランはこれまでに学習したことの多くを活かして作成しなければならない.これは学生自身が,考え,結論を導き出す訓練を行う良い機会である.そこで,実習の多くに最終的な結論は記載せず,グループ討議を多く取り入れた.学生同士が相談しながら結論を出し,発表し,活発にディスカッションしていただきたい.このような問題解決能力やプレゼンテーション能力はこれからの管理栄養士に切望される能力である.
本書は,「臨床栄養学」の講義を履修した後に「臨床栄養学実習」を学習する前提で,そのまま使用できる実践的な実習書を作成した.そのため,臨床栄養学の教科書と重複するような内容は記載していない.本書とあわせて本シリーズ「臨床栄養管理学総論」「臨床栄養管理学各論」も同時に実習教科書として利用していただきたい.(まえがきより)

【シリーズ総編集】中坊幸弘/山本茂 
【実験・実習編担当委員】岡崎眞/片井加奈子/加藤秀夫/桑波田雅士
【執筆者一覧】青野多恵子/新井英一/石井宏明/伊藤節子/宇野和美/岡垣雅美/金子康彦/栢下淳/栢下淳子/工藤美香/黒川有美子/小林ゆき子/立花詠子/田中弥生/田村孝志/塚原丘美/角田伸代/徳永佐枝子/弘津公子/宮下実/山嶋淑己