栄養科学の歴史

著者・編者
発行
サイズ
B5判
ページ数
143
ISBN
978-4-06-155356-9
シリーズ
栄養科学シリーズNEXTシリーズ
価格
2,420 (税込)
書籍在庫無し在庫が無い書籍です。
栄養科学の歴史

内容紹介

国内外における栄養科学の歴史を、周辺の科学・技術の発展とともに俯瞰し、現代における成果へとつなぐ。その栄養科学の実践としての管理栄養士・栄養士の歴史にも言及する。
養成校での導入教育に最適。

 「栄養科学シリーズNEXT」は,専門基礎科目および専門科目からなる,管理栄養士および栄養士の教育に利用されてきた教科書シリーズである.2002 年に栄養士法の改正が行われ,質のより高い管理栄養士・栄養士の養成が求められた.その要請に応えるためには,栄養学を支える基礎学問の修得が必要であるとして,本シリーズに基礎科目の追加を企画した.管理栄養士・栄養士は現代栄養学の成立ちを理解し,自らの立ち位置を知ることにより,今後の栄養学の実践に生かされると考え,基礎科目の一つとして「栄養科学の歴史」を刊行することにした.
 食物を摂取し,自らの健康の維持・増進を図るという栄養現象については,古代ギリシャより多くの人たちが関心を示し,その現象を思惟により理解しようとしてきた.しかし,物質の仕組みが解明されていない時代では,それを理解することは不可能であった.18 世紀後半にはじまった化学革命により,物質は原子および分子からなることが解明され,食物中の健康の維持・増進に必要な成分として栄養成分が認識されるようになり,近代栄養科学が成立した.さらに,20世紀初頭には新栄養成分としてビタミンが発見され,栄養学における輝かしい新分野が拓かれた.さらに,生化学および生理学の発展により,栄養現象の本質が科学的に解明され,その結果,ヒトの健康の維持・増進を推進する基盤となる食品成分表の作成および食事摂取基準の策定が行われるようになった.
 本書は6 編から構成され,第1 ~ 5 編では,栄養科学の発展の歴史を概説し,第6 編において,発展した栄養科学の成果を実践するシステムとして,特にわが国における管理栄養士・栄養士制度の発展を概観した.
 このように管理栄養士・栄養士を対象にして栄養科学史をまとめたものはあまりなく,本書は管理栄養士・栄養士をはじめコメディカル・スタッフの養成施設で教科書として利用されることが期待される.(まえがきより)

【シリーズ総編集】中坊幸弘/山本茂
【基礎科目担当委員】木戸康博/高橋吉孝/辻英明