NEXT応用栄養学実習

著者・編者
発行
サイズ
A4判
ページ数
175
ISBN
978-4-06-155375-0
シリーズ
栄養科学シリーズNEXTシリーズ
価格
2,860 (税込)
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NEXT応用栄養学実習

内容紹介

栄養管理として,栄養リスクスクリーニング,栄養アセスメント,栄養ケアプラン作成,
食品構成と献立作成などを重点的に学ぶ.

栄養とは,食物を摂取し,そこに含まれる栄養素を体内に取り込み代謝を通じて生命を維持する一連の営みである.栄養学は,食物に関する分野と,食物を摂取する側の人体に関する分野に加えて,食べることにかかわる社会や環境の分野で構成され,これら基礎分野で蓄積された科学的根拠に基づき社会で栄養実践活動を行い,社会に貢献することを目的とする学問である. 管理栄養士は, 人々の健康の維持・増進, および生活の質(QOL)の向上を目指して,科学的根拠に基づき「栄養の指導」を実践する専門職である.

平成12 年3 月,栄養士法の一部改正が行われ,管理栄養士の業務が明確にされるとともに,新カリキュラムでの教育が開始された.その後,介護報酬改定,診療報酬改定,障害福祉サービス等報酬改定において「栄養ケア・マネジメント(栄養管理)」の考え方が導入され,報酬化されるなど,ますます管理栄養士の社会的役割が重要となっている.現行の教育目標では,いずれの教育内容においても,「栄養評価・判定に基づいた企画,実施,評価の総合的なマネジメントを行うことのできる能力を養う」という考え方が基本となっている.応用栄養学の教育目標は,「身体状況や栄養状態に応じた栄養管理の考え方を理解する」とされ,管理栄養士に求められる最も重要な手技として栄養管理が挙げられている.

応用栄養学は,栄養管理の基本的な考え方を修得する管理栄養士養成の要となるべき専門分野であり,栄養管理の一連の流れを修得し,他の専門分野で,それぞれの専門性に応じた適切な手技の修得につながる基本を身につけなければならない.

そこで本実習書は,「栄養管理の基本」,「ライフステージごとの栄養管理」,「運動時の栄養管理」の3 編構成とした.まず,栄養管理の基本では,栄養教育論実習,臨床栄養学実習,公衆栄養学実習などの専門分野で必要となる栄養管理の基本的な手技の習得を目指し,さまざまな手技ごとの特徴や選択方法を理解し,測定値と標準値を比較検討することができる内容とした.次に,ライフステージごとの栄養管理では,応用栄養学で学んだライフステージ別の栄養管理を実習し,栄養管理システムの活用技術だけではなく,食品構成から献立作成までの一連の栄養管理能力の習得を目指す内容とした.よって,献立の基本的な作成方法や調理技術そのものは他の実習に委ねる.最後に,運動時の栄養管理では,特殊環境のうち,運動時の栄養管理に必要なエネルギー消費量の推定や運動処方について理解し,栄養処方技術の習得を目指す内容とした.

本書が,栄養実践活動の要である応用栄養学の実習の一助となり,皆様のお役に立てることを願ってやまない.不備な点は,皆様のご指摘により,今後改めていきたい.
(まえがきより抜粋)

【シリーズ総編集】中坊幸弘/山本茂 
【実験・実習編担当委員】岡崎眞/片井加奈子/加藤秀夫/桑波田雅士 
【執筆者一覧】青井渉/小倉嘉夫/木戸康博/工藤美香/小林ゆき子/田中弥生/
 福田ひとみ/古川曜子/宮谷秀一/山下(清水)扶美