スポーツ・運動栄養学 第3版
- タイトル読み
- スポーツ・ウンドウエイヨウガクダイサンパン
- 著者ほか
- 加藤秀夫/中坊幸弘/中村亜紀・編
- 著者ほか読み
- カトウヒデオ/ナカボウユキヒロ/ナカムラアキ
- シリーズ:
- 栄養科学シリーズNEXTシリーズ
- 発行
- 2015/01/23
- サイズ
- B5判
- ページ数
- 175
- ISBN
- 978-4-06-155383-5
- 定価
- 2,860円(税込)
- 在庫
- 在庫なし
内容紹介
身体活動基準や食事摂取基準の改定に準拠。アスリートだけでなく、健康のために運動する人も対象とした。競技別の実践的な献立も収載。高齢者の運動も充実させた。また、新たにロコモティブシンドロームの内容を追加。スポーツ栄養士、運動指導担当者の講義にも最適の1冊。
「スポーツ・運動栄養学」の初版が2007年に刊行されて8年になる.適度の運動を継続することは高血圧,糖尿病,肥満,骨粗鬆症,大腸ガンなどの罹患率や死亡率を低下させ,さらに,メンタルヘルスや生活の質の改善にも効果がある.最近,長野県教育委員会から部活の「朝練」が禁止され,運動のあり方が見直されている.2020年には東京オリンピックが決定され,スポーツの社会的役割が向上している.また,スポーツ・運動効果を高めるためには適切な食生活がより一層注目されている.管理栄養士・栄養士養成において,人間の健康科学に関係する科目として「スポーツ栄養」や「運動食事学」の必要性とその役割が大きいと考える.
本書では,日本栄養士会と日本体育協会による「公認スポーツ栄養士」の養成でも重視されている「栄養マネジメント」の部分についても,「栄養教育論」の考え方に基づき盛り込んだ.また,食品の栄養成分やその代謝からみた栄養素の働きをつなぎ,さらに,献立としての栄養・調理までを結びつける構成としている.
一方,管理栄養士・栄養士養成施設以外でも「スポーツ・運動栄養学」は必須科目と同等の扱いがなされている.食育の実践においても重要性が再認識されるようになっている.そのため,本書は健康科学の基本である「スポーツ・運動」「栄養・食事」「休息・睡眠」をわかりやすく集約しただけでなく,栄養学関連の専門科目を学ぶ機会の少ない学生にもさりげなく基礎を解説することにより,理解が進む工夫をした.
なお,改訂に伴い「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」も追加した.高齢者は歩行など日常生活における身体活動が寝たきりや死亡のリスクを減少させるのに効果があり,その基本である運動器の活用に一日三食の食事も大きな役割を果たしている.
改訂にあたり,第2版を利用いただいた諸先生からの親身なご意見やご指南をできる限り反映させながら,構成および項目を見直したつもりだが,今後とも皆様のご教示を仰ぎながら,安心できる健康増進の実現に向けてより充実した内容の教科書に進化し続けて行きたいと考えている.
(まえがきより)
【シリーズ総編集】木戸康博/宮本賢一
【シリーズ編集委員】河田光博/桑波田雅士/郡 俊之/塚原丘美/渡邊浩幸
【執筆者一覧】安房田司郎/市川知美/出口佳奈絵/石見百江/岩本珠美/加藤秀夫/
金田直子/木村祐子/国信清香/鈴木良雄/髙野 優/中島 悠/中坊幸弘/中村亜紀/
西田由香/花田玲子/平川史子/前田朝美/松枝秀二/松本範子/三木健寿/三宅沙知/
山田和歌子
目次
1. スポーツ・運動と栄養の基本
1.1 スポーツ・運動とは
1.2 スポーツ・運動における栄養マネジメント
1.3 健康づくりのための運動
1.4 健康づくりのための身体活動指針
1.5 年齢,運動の種類,強度
2. スポーツ・運動栄養と体のリズム
2.1 体のリズム
2.2 身体機能の日内リズム
2.3 運動と食事のタイミング
2.4 月周リズムと体力
2.5 季節リズムに適した骨づくり
2.6 夜食(非活動時の食事)による影響について
3. スポーツ・運動における栄養素の働き
3.1 運動,食事と栄養素
3.2 エネルギー産生と消費
3.3 運動により変化する体内環境とホルモン
3.4 糖質の役割
3.5 脂質の役割
3.6 タンパク質,アミノ酸の役割
3.7 ビタミンの役割
3.8 ミネラルの役割
3.9 水分の役割
4. ウエイトコントロールと食事
4.1 エネルギーの収支バランス
4.2 ウエイトコントロールに適する運動の種類
4.3 ウエイトコントロールは食事とトレーニングで行う
4.4 ウエイトコントロールにおける具体例
4.5 ウエイトコントロールに大切な食事と運動
5. トレーニング期,試合期,休養期の栄養管理
5.1 トレーニング期の栄養管理
5.2 試合期の栄養管理
5.3 休養期の栄養管理
6. 運動種目別の栄養管理:最大限のパワーを発揮するために,いつ何を食べるか
6.1 持久的運動の栄養管理
6.2 瞬発的運動の栄養管理
6.3 球技系運動の栄養管理
6.4 冬季競技の栄養管理
7. ジュニア期,シニア期のスポーツ・運動栄養
7.1 食育における運動と食事の役割
7.2 ジュニアスポーツと栄養・食生活
7.3 シニアスポーツと栄養・食生活
7.4 ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
8. 運動種目別の栄養管理と献立
8.1 運動における食事バランスガイド
8.2 運動種目別の栄養管理と実践例
8.3 中食・外食などの活用とスポーツ・運動栄養
8.4 サプリメントとドーピング
付録1 運動種目別の栄養管理レシピ
付録2 食事バランスガイドにおけるサービング数