理工系のための解く!電磁気学
- タイトル読み
- リコウケイノタメノトク!デンジキガク
- 著者ほか
- 伊藤彰義/中川活二・著
- 著者ほか読み
- イトウアキヨシ/ナカガワカツジ
- シリーズ:
- 理工系のための解く!シリーズ
- 発行
- 2010/05/20
- サイズ
- A5判
- ページ数
- 206
- ISBN
- 978-4-06-155759-8
- 定価
- 2,640円(税込)
- 在庫
- 在庫無し
内容紹介
物理の分野では電磁気学は古くからある学問で体系が整っており,
量子力学的な議論の際などにも,電磁気学を指して「古典論では......」などと引用される.
しかし,いくら学ばれてきた歴史が長くても,
個々の初学者にとってこれを制服することはそう簡単ではない.
はじめにつまずくのが「ベクトルの扱い」である.次いで「ベクトル場(界)」,
「スカラー場」の概念とそれらの関係が理解しにくいようである.
そこで,これらについては特に丁寧に解説したのでじっくり取り組んでほしい.
また,点電荷がならんでいるときの電気力線の描画方法についても
少し詳しく解説した.
これを利用し実際に電気力線を描いてみると,
電磁気学を身近に感じることができるかもしれない. (本書「はじめに」より)
目次
はじめに
第1章 クーロンの法則と電界,電位とその勾配
1.1 ベクトルとその加算,減算
1.2 スカラー積とベクトル積
1.3 円筒座標,極座標におけるベクトル
1.4 クーロンの法則
1.5 電界と電気力線
1.6 電位と電位勾配
1.7 電気双極子,電気2重層と立体角
第2章 物質内での電界,電束密度,ガウスの定理
2.1 物質内での電界と分極,電束密度,ガウスの定理
2.2 誘電体境界での境界条件
第3章 導体系,静電界のエネルギー,
ラプラスの方程式,電界の特殊解法
3.1 帯電導体系,静電容量,導体系の静電エネルギー
3.2 2つの導体間の静電容量(静電コンデンサ)
3.3 静電力のエネルギーによる記述
3.4 ポアソン,ラプラスの方程式,電界の特殊解法
3.5 電気力線の作図法
3.6 静電気発生と電気力線可視化の実験装置
第4章 電流
4.1 電流と電流密度
4.2 オームの法則と抵抗
4.3 電流の場
第5章 静磁界
5.1 電流による真空中の磁束密度の場,アンペアの右ねじの法則,周回則
5.2 ベクトルポテンシャル
5.3 ビオ(Bio)・サバール(Savart)の法則
5.4 磁束
5.5 磁界中のループ電流に働く回転力とそのポテンシャルエネルギー
5.6 磁性体,磁化,磁界,磁界に関するアンペアの周回則,透磁率
5.7 磁界のエネルギー密度,磁性体境界における境界条件
5.8 磁気双極子
5.9 磁気双極子のつくる磁界Hの場をみる
5.10 磁気回路
第6章 電磁誘導,電流による磁界のエネルギー
6.1 電磁誘導
6.2 磁界中の運動導体
6.3 自己誘導,相互誘導と,自己,相互インダクタンス
6.4 相互インダクタンスに関するノイマンの法則
6.5 電流による磁界のエネルギー
第7章 マクスウェルの方程式,電磁波
7.1 電磁界の基礎方程式
7.2 波動方程式
7.3 時間的には正弦波で変化する場合
7.4 ポインティング(Poynting)ベクトル
7.5 電磁波に対する境界条件
7.6 境界での反射・屈折の法則
7.7 導体内の電磁界
第8章 付録
8.1 諸定数
8.2 ギリシア文字
8.3 三角関数の基礎
8.4 対数の基礎
8.5 三角関数,対数関数の微積分
8.6 級数展開
8.7 静電界,静磁界
8.8 電磁界
8.9 ベクトルの内積
8.10 ベクトル積(外積)
8.11 面積ベクトル
8.12 スカラー量の傾度
8.13 ベクトルの各種演算
8.14 ベクトルの発散(ダイバージェンス)
8.15 ベクトル場における線積分
8.16 保存場
8.17 ベクトル場の回転(rot:ローテーションの演算)
8.18 各座標系での微小面積素と体積素
8.19 各座標での各種演算子
練習問題 詳解
索引