今度こそわかるマクスウェル方程式
- タイトル読み
- コンドコソワカルマクスウェルホウテイシキ
- 著者ほか
- 岸野正剛・著
- 著者ほか読み
- キシノセイゴウ
- シリーズ:
- 今度こそわかるシリーズ
- 発行
- 2014/06/30
- サイズ
- A5
- ページ数
- 192
- ISBN
- 978-4-06-156604-0
- 定価
- 3,080円(税込)
- 在庫
- 在庫あり
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内容紹介
初学者がつまずくところを熟知した著者による,丁寧な解説.
マクスウェル方程式の物理的イメージが頭に描ける!
〈本書「まえがき」より〉
マクスウェル方程式は物理学の一丁目一番地だという人がいます.電磁気学の基礎知識がマスターできていて,ベクトル微分演算子に慣れている人にとっては,マクスウェル方程式などお茶の子さいさいでしょう.......ところが,電磁気学の基礎的法則の理解がいま一つで,日頃,grad,div,rotなどのベクトル微分演算子が出てくると嫌な顔をしてこれを避けている人や,初学者にとっては,一丁目一番地どころではないかもしれません.マクスウェル方程式は,一度は覗いてみたい"深窓の麗人"ではありますが,近づきがたい"高嶺の花"でもあるようです.
しかし,何事も"つぼ"を押さえさえすれば,"ものにする"ことができます.マクスウェル方程式をマスターする"つぼ"は,難しい箇所をキチンと押さえて,その内容のやさしい説明を知ることです.難しく感じられる原因は,電磁気学の4個の基礎的法則とベクトル微分演算子の理解不足ですから,この二つを取り除いてやれば,もやもやと立ち込めた霧は晴れそうです.本書の目的は,この濃霧を霧散させる,てっとり早い方法を提供することなのです.
目次
序章 マクスウェル方程式はなぜ難しく感じられるか?
――難解に感じられる理由と直観的なくだけた説明
I.1 マクスウェル方程式が難しく感じられるわけ
I.2 マクスウェル方程式の直観的な説明
I.3 E-H対応とE-B対応
第1章 近接作用の発想,そして電磁場と変位電流
――ファラデーとマクスウェルの深い考察
1.1 ファラデーの力線による空間の"ゆがみ"と電場
1.2 マクスウェルの導入した奇妙な電流:変位電流
第2章 マクスウェル方程式の4個の式の物理的内容
――電磁気学の基本的な法則
2.1 電場に関するガウスの法則
2.2 磁気の発生に関するアンペールの法則
2.3 アンペール‐マクスウェルの法則
2.4 ファラデーの電磁誘導の法則
2.5 磁場に関するガウスの法則
第3章 微分型表示の特徴と積分型から微分型への変換
3.1 微分型とその特徴
3.2 積分型と電磁気学の基本的法則の式との関係
3.3 ガウスの定理とストークスの定理
第4章 体系的な式としてのマクスウェル方程式
4.1 マクスウェル方程式から導かれる波動方程式と電磁波
4.2 マクスウェル方程式から電磁場が求まる見通しのよい方程式を導く
終章 マクスウェル方程式の注目すべき観点
――本書のまとめ
S.1 電場と磁場
S.2 変位電流の導入
S.3 マクスウェル方程式
S.4 さらに学ぶために
付録A マクスウェル方程式の単位系による表示の違い
付録B ベクトル演算