最適化法/数理ファイナンスへの確率解析入門

経済・社会の基盤をになう

著者・編者
発行
サイズ
A5判
ページ数
126
ISBN
978-4-06-157801-2
価格
2,640 (税込)
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最適化法/数理ファイナンスへの確率解析入門 経済・社会の基盤をになう

内容紹介

「本書は「経済社会の基盤をになう」のキーワードで「最適化法」と「数理ファイナンスへの確率解析入門」と題する2 つのテーマから構成されている.
キーワードから容易に想像できるように,両テーマは,ともに現代の社会生活に深くかかわりをもつ数学の話である.前者は,かなり以前よりその重要性が社会において認識されてきた数学といえよう.しかしながら後者は,近年になるまで社会の動きとは無関係に思われる純粋の数学理論であったものが,予想し得ない形で大きな衝撃と重要性をもって出現してきたという経緯をもつ.
数学が経済学をはじめ社会科学に深くかかわってくるようになって久しい.
しかしながら,それはいまや,物理学や工学に対するのと同様に,その心臓部まで到達する勢いである.最新の情報・電子機器の製作や制御と同様,数学は人々の日常生活に,―好むと好まざるとにかかわらず―かかわっているというのが現実である.
さて,「最適化法」では,私たちの生活感覚からさほど遠くない自然な問題設定から出発し進んでゆくこととなる.とはいっても,最適化の問題が数学的に明確に定式化されてからはまだ50 年程度しか経っていない.一方「数理ファイナンスへの確率解析入門」では,数学の理論のまったく思いもかけない展開を通して,社会の経済活動の背後にある理屈をお見せするという面が強い.もちろん双方ともに,その問題意識や解決のためのアイディアは古い起源をもっている.ページをぱらっとめくって比較されればすぐおわかりいただけるとおり,説明のための題材の選択や解説方法が,それぞれの発展形態を如実に反映した形となっている.こんなところにも数学が技術に展開される際の多様性が現れている.本書の主眼というわけではないが,そのような点にも目を向けて楽しんでいただければと思う.(本書 第0章より)