Photosensitization of Porphyrins and Phthalocyanines

＜英文書＞
光化学分野における配位化合物の発展はめざましく、この20年間に急速な発展がみられる。多元機能をもったテーラーメイドな配位化合物の合成が進んでおり、ポルフィリンやフタロシアニン、それらの関連化合物に顕著な発展がみられている。ポルフィリン、フタロシアニンの詳細な化学的性質に基づいて他分野の反応機構に関する理解を促したり、新しい応用開発に影響を与えている。とくに、バイオミメティックスと光増感剤の2分野への波及は顕著である。本書はポルフィリンとフタロシアニンの基礎と応用（とくに、光増感剤についての応用）に重点をおいたものであるが、この分野における基礎研究の背景や応用研究も網羅している。本書はPart IとPart IIとから成り、Part Iではポルフィリン・フタロシアニン研究の背景、合成方法、その性質について、またPart IIではポルフィリン・フタロシアニンの光増感剤としての応用、すなわち太陽エネルギー変換、光線力学治療、光センサーなどの応用が述べられている。これらは主に著者の研究室で行われた研究成果が基になり、オリジナリティーの高い内容となっている。本書は最近のトピックスも含み、バイオミメティックケミストリー、光化学、光触媒、光線力学治療などにたずさわる研究者、技術者、およびこの分野を専攻する大学院学生に適した最新の書である。海外提携先：Gordon and Breach