コメディカルのための社会福祉概論 第4版
- タイトル読み
- こめでぃかるのためのしゃかいふくしがいろんだいよんはん
- 著者ほか
- 鬼崎信好/本郷秀和・編
- 著者ほか読み
- きざきのぶよし/ほんごうひでかず
- 発行
- 2018/12/17
- サイズ
- B5
- ページ数
- 222
- ISBN
- 978-4-06-514046-8
- 定価
- 2,640円(税込)
- 在庫
- 在庫なし
内容紹介
社会福祉の考え方や歴史、対象者別の福祉や地域福祉などを図解や実例で学ぶ。児童福祉法改正、障害者総合支援法変更などに合わせた最新改訂版。看護師、理学療法士、作業療法士、栄養士、薬剤師、柔道整復師などに必須の社会福祉を協働の視点でまとめた教科書。
目次
第Ⅰ部 社会福祉とその分野
1.社会福祉とは
1.1 語源からの理解
A. social welfare の意味
1.2 最広義、広義、狭義からの理解
A. 最広義
B. 広義
C. 狭義
1.3 社会福祉分野で使われる用語の整理
A. 社会福祉
B. ソーシャルワーク
C. ソーシャルポリシー
D. ソーシャルサービス
E. 社会保障
F. social protection
1.4 歴史的系譜
A. 施与
B. 慈善
C. 博愛
D. 救済
E. 社会事業
F. 社会福祉事業
G. 社会福祉
1.5 福祉の措置から契約へ
A. 福祉の措置
B. 福祉パラダイムの転換
2.日本の社会福祉の歴史
2.1 古代から近世の慈善救済
A. 古代社会と慈善救済
B. 中世社会と慈善救済
C. 近世時代と慈善救済
2.2 明治から第二次世界大戦までの慈善救済
A. 明治政府の成立と公的救済
B. 民間慈善事業
C. 感化救済事業
D. 社会事業の成立
E. 第二次世界大戦までの社会事業
2.3 第二次世界大戦後の社会福祉
A. 戦後の混乱と社会福祉のスタート
B. 福祉三法体制の確立
C. 国民皆保険・皆年金体制の確立
D. 福祉六法体制の確立
2.4 福祉見直し論から社会福祉基礎構造改革へ
A. 低成長期と福祉見直し論(日本型福祉社会論)
B. 社会福祉基礎構造改革
2.5 新たな社会福祉の動向と社会保障と税の一体改革
A. 持続可能な制度へ
B. 障害者制度改革
C. 少子化対策
D. 社会保障制度改革
E. 地域における医療・介護の総合的な確保の推進
2.6 地域共生社会の実現に向けて
A. 我が事・丸ごとの地域づくり
B. 社会福祉法等の一部改正について
3.社会保障制度と社会福祉を展開する組織
3.1 社会保障制度の体系
A. 社会保障という用語の登場
B. 私たちの生活
3.2 社会保険
A. 保険の本質
B. 社会保険
3.3 公的扶助
A. 公的扶助の必要性
B. 生活保護の現状
C. 社会福祉サービス(保健福祉サービス)
3.4 社会福祉を展開する組織
A. 社会福祉の行政機関、民間機関、施設
B. 社会福祉の第一線機関・団体
3.5 今後の課題
4.子ども福祉
4.1 少子化対策
A. 少子化の実態
B. わが国の少子化対策
4.2 子どもにかかわる法制度
A. 「児童福祉法」
B. 子どもにかかわる宣言、条約
4.3 児童福祉関連施設、専門職と専門機関
A. 児童福祉関連施設について
B. 児童福祉関連の専門職
C. 児童にかかわる専門機関
4.4 母子保健
A. 「母子保健法」とは
B. 「母子保健法」の関連施策
C. 子育て世代包括支援センター( 母子健康包括支援センター)
4.5 児童虐待
A. 児童虐待とは
B. 児童虐待への対応
4.6 子どもの貧困
A. 子どもの貧困の実態
B. 子どもの貧困対策
C. ひとり親家庭への支援
4.7 子育て支援事業
5.障害者福祉
5.1 障害者福祉の考え方
A. 障害とは
B. 障害者の概観
C. 障害者を支える理念
5.2 障害者福祉に関する法律
A. 障害者にかかわる法律と定義
B. その他の障害者にかかわる法律
5.3 「障害者総合支援法」
A. 「障害者総合支援法」の背景および目的
B. 「障害者総合支援法」の内容
C. 障害者福祉サービスの支給手続き
D. 「 障害者総合支援法等改正法」
E. 障害福祉計画および障害児福祉計画の策定
5.4 障害者虐待
6.高齢者福祉
6.1 高齢者を取り巻く状況
A. 日本の高齢化と少子化
B. 日本の高齢化の現状
C. 日本の高齢化の水準
D. 高齢者の生活
E. 高齢者の所得
6.2 高齢者を対象とした法制度
A. 「老人福祉法」制定以前の高齢者福祉
B. 高度経済成長期の「老人福祉法」の制定
C. 老人医療費支給制度と福祉元年
D. 低経済成長期の「老人保健法」の制定
E. 介護を担う専門家「介護福祉士」の誕生:「社会福祉士及び介護福祉士法」
F. 介護ニーズに対応する基盤整備
G. 高齢社会対策の基本的枠組みを示す「高齢社会対策基本法」
H. 新しい介護システムを具体化した「介護保険法」の制定
I. 「 社会福祉法」
J. 「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」
K. 「高齢者の医療の確保に関する法律」
L. 「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための
関係法律の整備等に関する法律」
6.3 高齢者福祉の課題
7.介護保険制度と専門職の役割:チームアプローチの必要性
7.1 介護保険制度創設の背景
A. 増える要介護高齢者
B. 介護機能の社会的対応
C. 老人福祉制度と老人医療制度の統合
D. 介護費用の財源確保
7.2 介護保険制度の概要
A. 介護保険制度の仕組み
B. 介護保険制度のサービス
7.3 介護保険制度を支えるケアマネジメントとケアマネジャー
A. ケアマネジメントの目的
B. ケアマネジャー(介護支援専門員)
C. ケアマネジメントの過程
7.4 チームアプローチ
A. 連携の対象
B. 連携の方法
C. 連携上の留意点
D. チームアプローチでの専門職の役割
8.低所得者福祉
8.1 貧困とは
A. 現代社会における貧困
B. 社会問題としての貧困
8.2 生活保護制度
A. 生活保護制度について
B. 生活保護の基本原理
C. 生活保護実施上の原則
D. 生活保護の要件と最低生活費
E. 生活保護の種類
F. 保護施設
G. 生活保護の実施機関
8.3 生活保護と関連事業
A. 自立支援プログラム
B. 生活保護受給者等就労支援事業
C. 子どもの健全育成支援事業
8.4 低所得者対策
A. 社会手当制度
B. 公営住宅制度
C. 生活福祉資金貸付制度
D. 生活困窮者自立支援法
8.5 現状と今後の課題
A. 生活保護の現状
B. 今後の課題
9.地域福祉とその推進方法
9.1 地域福祉とは
A. ノーマライゼーションとコミュニティケア
B. 地域共生社会の実現と地域福祉
9.2 地域福祉の推進組織と担い手
A. 社会福祉協議会
B. 小地域福祉活動と福祉協力員(福祉委員)
C. 日常生活自立支援事業
D. 民生委員、児童委員
E. ボランティア活動とNPO
F. 共同募金
9.3 地域福祉の推進方法
A. 地域福祉の計画的推進:地域福祉計画と地域福祉活動計画
B. 地域福祉の専門的援助:コミュニティワークとコミュニティソーシャルワーク
10.医療福祉
10.1 医療保険制度の概要
A. わが国の医療保険制度の歴史と特徴
B. 医療保険の種類
C. 医療保険の保険給付の種類
10.2 保険診療のしくみ
A. 保険医療機関、保険医とは
B. 診療報酬制度について
10.3 医療機関の機能
A. 医療機関の機能分化
B. 緩和ケア病棟
C. 特定機能病院
D. 地域医療支援病院
E. 回復期リハビリテーション病棟
F. 地域包括ケア病棟
G. 療養型病床
10.4 医療福祉と専門職
10.5 地域連携
10.6 医療ソーシャルワーカー
A. 欧米における医療ソーシャルワークの史的変遷
B. わが国における医療ソーシャルワークの史的変遷
11.精神保健福祉
11.1 精神障害者とは
11.2 精神障害者を取り巻く状況
A. 精神障害者の入院・外来の構成割合
B. 精神病床における入院期間
11.3 「精神保健福祉法」の概要
A. 国民の義務(第3 条)
B. 精神障害者の社会復帰、自立及び社会参加への配慮(第4 条)
C. 精神保健福祉センター(第6 条)
D. 精神医療審査会(第12 条~第15 条)
E. 精神保健指定医(第18 条)
F. 入院形態
G. 精神障害者保健福祉手帳(第45 条)
11.4 「医療観察法」
11.5 「障害者雇用促進法」
A. 障害者雇用率制度
B. 障害者雇用納付金制度
C. 職業リハビリテーションの実施
11.6 自殺防止対策
A. 自殺の動向
B. 「自殺対策基本法」と自殺総合対策大綱
11.7 認知症高齢者に対する対策
A. 認知症とは
B. 認知症高齢者の現状
C. これからの認知症対策について
第Ⅱ部 社会福祉サービスの提供主体と社会福祉の援助方法
12.社会福祉施設の役割
12.1 社会福祉施設の体系
A. 施設の目的と機能
B. 施設の分類
12.2 社会福祉施設の推移
A. 施設の歩み
B. 施設の現状
12.3 社会福祉施設の枠組み
A. 社会福祉法人と施設
B. 施設最低基準(設備及び運営に関する基準)
12.4 今後の課題
A. 施設の近代化
B. 施設の社会化
C. 社会福祉法人制度の改革
13.社会福祉を担う人々
13.1 社会福祉従事者の現状
13.2 社会福祉従事者の職種
13.3 社会福祉専門職のおもな職種と業務内容
13.4 社会福祉専門職の資格制度
A. 資格制度化に向けた動き
B. 社会福祉専門職のおもな国家資格
C. 社会福祉専門職のおもな公的資格
13.5 社会福祉を担う人々:非専門職
A. 民生委員
B. 身体障害者相談員・知的障害者相談員
C. ボランティア
13.6 社会福祉従事者による連携・協働の意義
14.相談援助の目的と方法-ソーシャルワークの視点から-
14.1 社会福祉における相談援助の目的と対象
A. 相談援助の目的
B. 相談援助の対象者と対象問題
C. 社会福祉援助(相談援助)の原理と視点
14.2 社会福祉における相談援助者の基本的態度
A. ケースワーク(個別援助活動)の原則
14.3 相談援助の展開方法
A. 相談援助の構成要素
B. 相談援助活動のプロセス
15.社会福祉の実践事例:医療ソーシャルワーカーと多職種連携
15.1 病院における医療ソーシャルワーカーの必要性
15.2 脳梗塞を発症したA さんの支援事例
A. 事例の概要
B. プロフィール
C. 事例の経過と援助の展開
D. 事例の考察
15.3 施設入所に関するB さんの支援事例
A. 事例の概要
B. プロフィール
C. 事例の経過と援助の展開
D. 事例の考察
15.4 事例のまとめ:医療ソーシャルワーカーの視点と多職種協働を中心に
16.社会福祉を巡る課題とコメディカルに期待される役割
16.1 社会福祉に関する諸問題の例
A. 少子高齢化と福祉従事者の確保
B. 貧困問題
C. 自殺者の問題
D. 高齢者の在宅介護・移動手段などに関する問題
E. 災害弱者の問題
16.2 保健医療従事者に期待されるおもな役割
A. 判断能力低下者への支援
B. 虐待の早期発見能力の保持と対応の強化
C. サービスの質の確保と苦情への対応
D. その他