〈正義〉の生物学 トキやパンダを絶滅から守るべきか
- タイトル読み
- せいぎのせいぶつがく ときやぱんだをぜつめつからまもるべきか
- 著者ほか
- 山田俊弘・著
- 著者ほか読み
- やまだとしひろ
- 発行
- 2020/06/24
- サイズ
- 四六
- ページ数
- 272
- ISBN
- 978-4-06-519090-6
- 定価
- 2,420円(税込)
- 在庫
- 在庫あり
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内容紹介
偽善か? 使命か? 第六の大量絶滅をもたらしてしまった人類は、「命」とどう向き合うべきか。生物多様性を保全する理由をあえて問う。 私たち人間は、地球に「第六の大量絶滅」をもたらしてしまった。「保全生物(生態)学」の重要性が、かつてなく高まっている。それにしても、生物多様性を守らなければいけない理由とは何だろうか? パンダやトキが絶滅すると、何か不都合があるのだろうか? 人間がやらなければいけないのか? じつのところ、これまで「保全の理由」はうやむやにされていた。いまあらためて、「命」との向き合い方の話をしよう!
目次
はじめに
序章 生物の保全は必要か?
第1章 保全不要論――絶滅は自然の摂理か?
1-1 今と昔の生物多様性
1-2 第六の大量絶滅は自然のプロセスか?
第2章 ヒトがもたらした絶滅の歴史
2-1 ヒトの起源と世界進出
2-2 ヒトは悪気のない死神か?
2-3 未来の技術で環境問題は解決可能か?
第3章 強い種が弱い種を絶滅させるのは自然の摂理か?――〈弱肉強食論〉を考える
3-1 弱肉強食は自然の摂理か?
3-2 生存競争は大量絶滅を擁護するか?
3-3 社会ダーウィニズム――弱肉強食の誤解がはびこった歴史
第4章 トキやパンダは役に立つ?――脆弱な〈役に立つから守る論〉
4-1 役に立つ種
4-2 論理的にアウト――〈役に立つから守る論〉の問題点
第5章 〈正義〉の生物学――保全は人の使命か?
5-1 人間非中心主義
5-2 そもそも種は存在するのか?
5-3 〈正義〉の生物学
おわりに