基礎から学ぶ宇宙の科学 現代天文学への招待

二間瀬敏史・著

基礎から学ぶ宇宙の科学 現代天文学への招待

発行
2024/02/21
サイズ
A5
ページ数
256
ISBN
978-4-06-534726-3
定価
3,080円(税込)
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内容紹介

我々を取り巻く宇宙を科学的に見る目を養う、教養としての天文学。太陽系と惑星から夜空の星々、銀河と銀河団、全宇宙までを全15章で一望する。重力波とマルチメッセンジャー天文学など、近年の観測技術の発展に伴った新知識も豊富に盛り込んだ。

目次

第1章 天文学の歴史
 1.1 星空から天文学へ
 1.2 天文学者の登場
 1.3 天動説から地動説へ
 1.4 望遠鏡の発展
 1.5 記録媒体の発展
  1.5.1 写真の登場
  1.5.2 標準光源
  1.5.3 CCDの登場
 1.6 多波長天文学
  1.6.1 電波天文学
  1.6.2 赤外線天文学
  1.6.3 X線天文学
 1.7 マルチメッセンジャー天文学
 1.8 宇宙生物学の誕生
 1.9 天文学の研究手法
 NOTE 角運動量の保存則と面積速度一定の法則

第2章 天文学の観測の基礎
 2.1 天体の明るさと等級
  2.1.1 等級の定義
  2.1.2 絶対等級の定義
 2.2 熱的放射と非熱的放射
  2.2.1 熱的放射
  2.2.2 非熱的放射
 2.3 分光観測
 NOTE 黒体放射
 NOTE 水素原子のスペクトル

第3章 月と太陽と地球
 3.1 地球
  3.1.1 地球の歴史
  3.1.2 現在の地球大気
  3.1.3 地球の磁気圏とオーロラ
 3.2 月
  3.2.1 月の内部構造
  3.2.2 月による地球への影響
  3.2.3 月の成因
 3.3 太陽
  3.3.1 太陽の大気
  3.3.2 太陽の表面と活動
  3.3.3 宇宙天気予報

第4章 太陽系内惑星・衛星探査
 4.1 水星探査
 4.2 金星探査
 4.3 火星探査
 4.4 小惑星探査
 4.5 木星系探査
 4.6 土星系探査
 4.7 外縁天体探査
  4.7.1 EKBO

第5章 恒星の構造とエネルギー源
 5.1 恒星の分類
  5.1.1 星の種族
 5.2 恒星の構造
 5.3 恒星のエネルギー源
 NOTE 太陽ニュートリノ問題の解決
 NOTE 自由落下時間と重力収縮時間
 NOTE ビリアル定理

第6章 恒星の進化
 6.1 恒星の誕生
 6.2 主系列星から赤色巨星へ
 6.3 軽い星の最期:白色矮星
 6.4 重たい星のその後
 NOTE ヘリウムの核融合反応

第7章 惑星の誕生
 7.1 太陽系の惑星
 7.2 系外惑星の発見と原始惑星系円盤の観測
 NOTE 系外惑星の発見方法

第8章 宇宙生物学
 8.1 地球の生命とその誕生
  8.1.1 地球の生命の痕跡
  8.1.2 生命はどこから来たのか
 8.2 ハビタブルゾーン
 8.3 太陽系内宇宙生命の可能性
 8.4 宇宙に高等生命はいるのか:ドレイクの式
 8.5 系外惑星における生命探査
 NOTE 潮汐力とロッシュ限界

第9章 中性子星とブラックホール
 9.1 縮退圧とチャンドラセカール限界質量
 9.2 パルサーと中性子星
  9.2.1 ミリ秒パルサー
  9.2.2 マグネター
  9.2.3 中性子星の構造
 9.3 ブラックホール
  9.3.1 ブラックホール表面付近での時間の流れ
  9.3.2 ブラックホールの中は?
 9.4 回転しているブラックホール
  9.4.1 ペンローズ過程

第10章 高エネルギー天文学
 10.1 Ia型超新星
 10.2 重たい星の最後と超新星爆発
 10.3 コンパクト天体の周りの高エネルギー現象
  10.3.1 新星
  10.3.2 X線バースト
  10.3.3 ガンマ線バースト
  10.3.4 活動銀河核
 10.4 重力波天文学
  10.4.1 重力波とは
  10.4.2 連星パルサー PSR 1913+16
  10.4.3 GW150914
  10.4.4 GW170817

第11章 天の川銀河
 11.1 銀河系研究の歴史
  11.1.1 セファイド変光星のメカニズムと周期光度関係
  11.1.2 銀河系研究の歴史
 11.2 銀河系の構造
 11.3 銀河系中心
  11.3.1 銀河系中心の観測
 11.4 活動銀河核

第12章 銀河系近傍から宇宙の大規模構造まで
 12.1 銀河の分類
 12.2 銀河系周辺
  12.2.1 マゼラン雲とマゼラン雲流
  12.2.2 いて座矮小銀河
 12.3 宇宙論的赤方偏移
 12.4 銀河団
 12.5 暗黒物質
 12.6 宇宙の大規模構造
 NOTE 銀河団の質量の測定

第13章 宇宙膨張と宇宙マイクロ波背景放射
 13.1 宇宙膨張の発見
  13.1.1 加速膨張の発見
 13.2 宇宙マイクロ波背景放射の発見
  13.2.1 CMBの発見とその意味
  13.2.2 放射優勢宇宙
 13.3 CMBの温度揺らぎ
 NOTE 宇宙膨張の力学

第14章 宇宙の歴史
 14.1 初期宇宙の軽元素合成
 14.2 放射優勢期から物質優勢期へ:暗黒物質が成長を始める
 14.3 水素の再結合と宇宙の晴れ上がり:バリオン物質が成長を始める
 14.4 宇宙の暗黒時代:初代星の誕生と宇宙の再電離
 14.5 インフレーション理論
  14.5.1 地平線問題と平坦性問題
  14.5.2 インフレーション膨張による地平線問題と平坦性問題の解決
  14.5.3 密度揺らぎの起源

第15章 最新の観測装置
 15.1 ジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)
 15.2 30 m 望遠鏡(TMT)
 15.3 アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)
 15.4 スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)
 15.5 ハイパーカミオカンデとカムランド