人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 生化学 第2版
- タイトル読み
- じんたいのこうぞうときのうおよびしっぺいのなりたち せいかがく だい2はん
- 著者ほか
- 加藤秀夫/中坊幸弘・編
- 著者ほか読み
- かとうひでお なかぼうゆきひろ
- シリーズ:
- 栄養科学シリーズNEXTシリーズ
- 発行
- 2024/05/13
- サイズ
- B5
- ページ数
- 176
- ISBN
- 978-4-06-535641-8
- 定価
- 2,860円(税込)
- 在庫
- 在庫あり
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内容紹介
ロングセラー『生化学』の待望のフルカラー化。
目次
1. 糖質の化学
1.1 単糖類
1.2 二糖類,少糖類
1.3 多糖類
2. 糖質のはたらきと代謝
2.1 糖質のエネルギーとは
A. グルコースを酸化するとは
B. 化学エネルギーのATP とは
C. 細胞がエネルギーをつくるにはたくさんの酵素の助けが必要
2.2 臓器ごとの糖質代謝:吸収された糖質はどのように利用されるか
2.3 解糖系とクエン酸回路:どのようにして糖質からエネルギーを得るか
A. 解糖系の反応:酸素なしですばやくATP をつくるシステム
B. クエン酸回路の反応
C. 電子伝達系と酸化的リン酸化
D. 1分子のグルコースからどれだけのATP ができるか
2.4 グリコーゲンの合成と脂肪への転換:あまった糖質は蓄えることができる
2.5 糖新生:糖質不足をどのように補うか
2.6 ペントースリン酸回路,グルクロン酸回路:糖質のその他のはたらき
A. 核酸や脂肪酸の合成に欠かせないペントースリン酸回路
B. 解毒にかかわるグルクロン酸経路(ウロン酸経路)
2.7 ホルモンによる血糖の調節:血糖を保つしくみ
A. 血糖が上がりすぎたときの調節
B. 血糖が下がりすぎたときの調節
3. 脂質の化学
3.1 脂質と脂肪は異なる
3.2 魚油の脂肪酸による血栓予防
3.3 蓄えられた中性脂肪は空腹時に使われる
3.4 仲をとりもつリン脂質
3.5 リポタンパク質は脂質が詰まった大福餅
3.6 性ホルモンはコレステロールからつくられる
3.7 脂質も酸化により腐る
4. 脂質のはたらきと代謝
4.1 脂肪はどのような役割を果たしているか
A. 脂肪の構造
B. 脂肪は効率のよいエネルギー貯蔵物質である
4.2 脂肪はどのようにして消化,吸収されるのか
A. 脂肪は最初にリパーゼで部分分解される
B. 膵リパーゼは脂肪を遊離脂肪酸と2-モノアシルグリセロールに分解する
C. 脂肪は小腸でキロミクロンとなりリンパ管から血液中に輸送される
D. 中鎖脂肪酸は門脈へ輸送される
4.3 脂肪はどのようにして細胞内で合成されるか
A. 細胞内でのトリアシルグリセロールの合成
B. 脂肪酸の合成
C. 必須脂肪酸とイコサノイド
4.4 脂肪はどのようにしてエネルギーに変えられるか
A. 脂肪細胞や血液中のトリアシルグリセロールの分解
B. 脂肪酸のβ 酸化
4.5 脂肪はどのようにして蓄積されるか
A. 脂肪細胞の構造
B. 脂肪細胞ではグリセロール3-リン酸経路で脂肪を合成する
4.6 脂肪はどのようにして脂肪細胞で分解されるか
5. タンパク質・アミノ酸の化学
5.1 タンパク質は人体で生理機能を担う
5.2 アミノ酸は個性的で,タンパク質に多様な機能を与える
5.3 小さなペプチドが大きな仕事
6. タンパク質の多彩な性質とはたらき
6.1 体タンパク質はつねに入れ替わっている
A. どのようにしてタンパク質はつくられるか
B. タンパク質のターンオーバーと栄養アセスメント
6.2 タンパク質の多様な形と機能
6.3 タンパク質は両性電解質の性質をもつ
6.4 タンパク質の変性:ゆで卵は生卵に戻れるか
6.5 球状タンパク質と繊維状タンパク質
A. 球状タンパク質
B. 繊維状タンパク質
6.6 タンパク質の構造と機能
A. 一次構造
B. 二次構造
C. 三次構造
D. 四次構造
7. アミノ酸のはたらきと代謝
7.1 アミノ酸はどのようにして利用されるか
7.2 無駄のないアミノ酸の解体作業
A. アミノ基転移反応と酸化的脱アミノ反応のしくみと役割
7.3 有害なアンモニアは肝臓で無毒な尿素に変わる
A. アンモニア毒は生命に危険である
B. 肝臓へのアンモニアの輸送
C. 尿素は肝臓で合成される
D. 尿素の合成にはクエン酸回路のサポートを必要とする
E. 尿素合成系の一部は腎臓にもある
F. 尿素回路は酸塩基平衡を調節する
7.4 アミノ酸の炭素骨格の再生システム
A. アミノ酸はどのようにしてエネルギー源となるか
B. ロイシン,イソロイシン,バリンは筋肉でよくはたらく
C. 糖に変換されるアミノ酸とケトン体に変換されるアミノ酸がある
D. アミノ酸の代謝異常はどのような病気を引き起こすか
7.5 アミノ酸由来の特殊部隊
A. グリシンはポルフィリンの前駆体
B. クレアチンは3 つのアミノ酸からつくられる
C. ヌクレオチドは特有の塩基をもつ
D. アミノ酸は脱炭酸されて生体アミンに変換する
E. メラニンはチロシンからつくられる
8. 酵素:生命を支える体の触媒
8.1 酵素反応はなぜおだやかな条件で進むのか
A. 効率のよい酵素:基質複合体をつくる
B. 酵素のこだわり:基質特異性と反応特異性
C. 補助因子を必要とする酵素
8.2 酵素反応のさまざまな性質
A. 酵素反応はpH や温度によって変わる
B. 基質濃度を変化させると,酵素の特徴がわかる
8.3 なぜ酵素は体内での化学反応を円滑に秩序正しく進行させるのか
9. エネルギー代謝:エネルギーの産生と利用
9.1 生体のエネルギー
A. 生体が利用できるエネルギー
B. エネルギーを取り出す化学反応は酵素を触媒とする酸化還元反応
9.2 エネルギーの種類
A. 利用できるエネルギーと利用できないエネルギー
B. 生体内の高エネルギー化合物と自由エネルギーの受け渡し
9.3 ATP の産生
A. 基質レベルのリン酸化
B. 酸化的リン酸化と電子伝達系
9.4 エネルギー量の測定
A. 食物のエネルギーのすべてが利用されるわけではない
B. 生体のエネルギー消費量
10. 核酸の化学
10.1 ミーシャーによるヌクレインの発見と核酸の構成成分
A. ミーシャーによるヌクレインの発見
B. 核酸の構成成分
10.2 ワトソンとクリックによる二重らせん構造の発見
10.3 二本鎖を分離したり元に戻せるDNA
10.4 染色質と染色体はどのように異なるか
10.5 RNA の構造と機能
A. リボソームRNA(rRNA)
B. トランスファーRNA(tRNA)
C. メッセンジャーRNA(mRNA)
11. 遺伝情報の流れとしくみ
11.1 セントラルドグマ:遺伝情報の流れ
11.2 DNA が同じDNA 鎖を複製するしくみ
A. DNA 複製の開始
B. DNA 複製の伸長
C. DNA 複製の終結
11.3 遺伝子が転写されるしくみ
11.4 遺伝暗号はどのようにして解読されたか
11.5 mRNA が翻訳されるしくみ
A. 真核細胞における翻訳の開始
B. 翻訳の伸長
C. 翻訳の終結
11.6 遺伝子にはたらきかける栄養素
A. ビタミンA とビタミンD
B. 糖質
C. 鉄
12. ビタミン
12.1 脂溶性ビタミン
A. 目のはたらきとビタミンA
B. カルシウムとともに骨を強くするビタミンD
C. 過酸化脂質の天敵,ビタミンE
D. 出血防止にビタミンK
12.2 水溶性ビタミン
A. エネルギー産生のかなめ,ビタミンB1,ビタミンB2,ナイアシン
B. タンパク質代謝に欠かせないビタミンB6
C. 造血に関係するビタミンB12,葉酸
D. どこにでもあるパントテン酸
E. ビオチン:生卵の食べすぎに注意
F. 酸化を抑えるビタミンC
13. ミネラル
13.1 ミネラルはなぜ体にとって大切か
13.2 心身もおだやかにするカルシウムの代謝と調節
A. カルシウムの生理作用
B. 骨軟化症と骨粗鬆症
C. 血中カルシウム濃度の調節
D. カルシウムの腸管吸収を促進および阻害する食事性因子
E. カルシウムの適正摂取量
13.3 食塩と高血圧
A. 食塩(ナトリウムNa と塩素Cl)の生理作用
B. 食塩による昇圧作用
C. 減塩より適塩
13.4 心臓を正常に動かすカリウム(K)
A. カリウムは糖代謝に重要なはたらきをする
B. カリウムの過不足で不整脈が起こる
13.5 なぜマグネシウム(Mg)が必要か
13.6 酸素の運搬に必要な鉄(Fe)
A. 鉄代謝
B. ヘム鉄と非ヘム鉄
13.7 亜鉛(Zn)と味覚
A. 亜鉛の生理作用
B. 亜鉛の欠乏症
14. 水のはたらきと代謝
14.1 水はスーパースター
14.2 体水分量は体脂肪量に逆比例する
14.3 水の生体内収支はゼロ
14.4 水分の調節
15. ホルモンの化学と生理作用
15.1 ホルモンのあらまし
15.2 ホルモンの作用機構
A. ステロイドホルモンの作用機構
B. ペプチドホルモンの作用機構
15.3 下垂体ホルモンと視床下部ホルモン
15.4 甲状腺ホルモン
15.5 カルシウム代謝を調節するホルモン
15.6 膵ホルモン
15.7 副腎髄質ホルモンと副腎皮質ホルモン
15.8 消化管ホルモン
15.9 性ホルモン
16. 血液のはたらき
16.1 血液は生命の泉である
16.2 血球の分化:血液細胞はすべて骨髄からつくられる
16.3 赤血球とヘモグロビンの産生
A. 赤血球の成熟過程
B. エリスロポエチンのはたらき
16.4 血液の成分と組成
16.5 血球の成分と役割
16.6 ヘモグロビン
16.7 赤血球の代謝と溶血
16.8 血漿タンパク質
16.9 血液凝固のメカニズム
16.10 血液のおもな病気
17. 尿の生化学
17.1 尿は腎臓のどのようなしくみによってつくられるか
17.2 腎臓の多才なはたらき
A. 血圧の調節(レニン-アンジオテンシン─アルドステロン系)
B. 体内水分量と浸透圧の調節
C. 酸・塩基のバランスを調節する
D. 造血ホルモンのエリスロポエチンも腎臓で
E. その他
18. 生体膜のはたらき
18.1 細胞はさまざまな膜からできている
18.2 物質はどのように生体膜を通過するか
18.3 生体膜の異常
19. 免疫の生化学
19.1 免疫とは
19.2 免疫の分類
19.3 免疫系の細胞
19.4 体液性免疫の主役である抗体の構造
19.5 免疫グロブリンの5 つのクラス
19.6 補体
19.7 アレルギー
19.8 免疫に関する話
20. 生体リズム
20.1 体のリズムとは
A. 1日のリズム:サーカディアンリズム
B. 週のリズム
C. 月のリズム
D. 季節のリズム
E. 90分のリズム
20.2 内分泌・代謝リズム
20.3 消化管機能の日周リズム
21. アルコールはどのように体で利用されるか
21.1 アルコールの生理作用と代謝
21.2 アルコールはエネルギーになるか
21.3 アルコールと脂肪肝
21.4 空腹時のアルコールはなぜよくないか
21.5 飲酒に伴う栄養素欠乏
21.6 糖尿病と飲酒